2019年4月21日(日)ROUGH LAUGH須賀川店にて、本を活用して須賀川に新しいカルチャーを生み出すBook Actionを開催しました。おかげさまでイベントも無事に終了し、楽しい時間となりました。そんなイベントの雰囲気を写真を交えてご紹介したいと思います。
プログラム1
【オープニングトーク 本の楽しみ方を広げる】
出版不況が叫ばれる中、東京を中心にフリーランスの書店員として活動し、注目を集める久禮亮太さん。久禮さんをゲストにお呼びして本の楽しみ方の可能性を探求するトークイベントを開催しました。本にはさまっている短冊「スリップ」から読み取る考察(推理?)がユニークで会場からは時折笑いがおこりました。
「スリップから人が読める」
書店員はレジで販売した本からスリップを抜き、開店から時間ごとに重ねている。そうすることで人の生活の時間軸がみえる、とのこと。たとえば午前中はおじいちゃんが時代劇の本を買い、日中は子ずれのお母さんが絵本を買い、夕方は帰宅途中のサラリーマンが小説を買っていく。また、一人のお客様が数冊まとめて買えばスリップもまとめておく。別々のコーナーにある本をお客様が選んでレジに持ってくる。購入した本の組み合わせから、今この人は何に興味をもっているか(または悩んでいるか)を推理する。おすすめしたい本を売り場に置いてみて、買ってくれるだろうかと棚の陰から見ている。またある時は、違うタイプの人が同じ組み合わせで購入すれば今の流行かなと思ったり。
お客様のスリップから面白い組み合わせを教えてもらい、コーナーをつくる参考にしているそうです。「書店員はみんなしてきたこと。お客様がまた自分の店で買ってくれるように、お客様の趣味嗜好を読み解く。売れたから、売れているからとデータを基にした本棚は面白くない。本屋の品揃えはお客様の隠れたニーズ(願望)でもある。それを汲み取って仕入れをし、狙い通り売れているかチェックする。売れたときの喜びはひとしお。」それが書店員の楽しみだと話していました。本屋で本を買い続けることは、本屋を自分好みに育てることにつながる。書店員はあなたが買った本のスリップから、あなたにおすすめしたい本を本棚を通して提案している。そんな本の楽しみ方を教えていただきました。
久禮亮太(くれ りょうた)
フリーランス書店員/久禮書店。1975年生まれ、高知県出身。2003年よりあゆみBOOKS五反田店に正社員として勤務。2010年より同社小石川店店長。14年退職。15年「久禮書店」の屋号で独立。ブックカフェ・神樂坂モノガタリ(東京都新宿区)選書担当、Pebbles Books(同文京区)店長を務めるほか、長崎書店(熊本市)などで書店員研修も担当している。著書に『スリップの技法』(苦楽堂・2017年)、『本を贈る』(共著・三輪舎・2018年)。
プログラム2
【ワークショップ 「オリジナル本棚をつくろう」】
本をディスプレイできる魅せるおしゃれな本棚をつくりました。工具を使ってアンティークワックスでお好みの色に。
世界に一つの本棚ができました。
プログラム3
【ブックマーケット】
福島県内の個性派ブックストアが出店。
- 郡山よりSmall Town Talkさん
- 郡山より石川屋さんとNo.3+さん
プログラム4
【本から飛び出すブックフードメニュー】
カレーライスにまつわるエッセイからヒントを得て、このイベントのためにガットオリジナルカレーが登場しました。
辛さがえらべる限定30食は完売!
プログラム5
【大人の時間 コーヒーと朗読と男と女】
ドキッとするような文学作品の朗読を、店内の所々に置かれたラジカセにヘッドフォンを繋いで聞きます。
プログラム6
【須賀川のおもしろいを発見する情報紙「いた!」完成披露会】
全国各地から集まった大学生インターン3名が今年2月から1ヶ月かけて須賀川市内を歩き回り収集した情報紙「いた!」を須賀川のみなさまにお披露目しました。
取材先でお世話になった方々もかけつけていただき、あたたかい言葉をかけてもらいました。
《Book with foods!》
読書時間にぴったりなパンやおかしを販売します。
宮城県からBagel&Bread spica(利府町)とzizoベーカリー(松島町)にご参加いただきました。
《ミニ一箱古本市》
個性的な店主たちが段ボールひとつ分の古本を販売。
《つれづれ団のオリジナルブックカバーワークショップ》
お気に入りの本にコラージュしたブックカバーをつくります。紙やマスキングテープ、布やりぼんなどたくさんの素材から自由な発想でブックカバーをつくります。