ラフラフ須賀川が縁でスタートしたパン屋さんづくり
イオンタウン郡山内に、今年の4月にオープンした『石窯ベーカリーいずみがもり』。ラフラフリノベではこちらのお店のイートインスペースの店舗設計に携わらせていただきました。出会いのきっかけはラフラフ須賀川の雰囲気を『いずみがもり』の社長が気に入っていただいたことから始まります。当初は、「ラフラフ須賀川にあるフレームキッチンと同じものを入れたい!」との要望でしが、ラフラフ須賀川のイメージがお店のイメージとぴったり一致。イートインスペース全体のご提案もさせていただくこととなり、ラフラフのインテリアコーディネートを担当する大道寺がご相談を承りました。
お店のテーマは“ヒュッゲ”と“からすのパン屋さん”
『いずみがもり』のコンセプトはヒュッゲ。北欧デンマークの言葉で、「人と人とのふれあいから生まれる、温かく居心地の良い時間や空間」を指します。また、店名の『いずみがもり』は、絵本作家のかこさとしさんの作品「からすのパンやさん」に登場するパン屋さんの名前が由来になっています。からすの家族が登場するパン屋さんの話で、ヒュッゲの考え方にも共通する温かいお店にしたいという想いから発想を膨らませていきました。そこで重点を置いたのが、家族みんながゆったり過ごせる空間をつくること。せっかく家族でお店にきたのに、キッズスペースが隅っこにあって子どもと大人が離れて過ごすようなお店にはしたくありませんでした。木をふんだんに使った北欧の森をベースに具体的なアイデアを散りばめていきました。実際にいくつかこだわりポイントをご紹介します。
こだわりポイント①「木のオブジェ」
イートインスペースの中でもひときわ目を惹く木のオブジェ。キッズスペースにもなっていて、絵本の中に登場するエピソードと同じく「さんちょうめの木」と書いてある遊び心もポイントです。
こだわりポイント②「ブックツリー」
実はいずみがもりを運営する母体は本屋さん。当初からパンにまつわる本を紹介する棚を置きたいという要望を頂いていました。こだわりは単純に壁に棚を設けるのではなく、木の幹に本が置いてあるイメージで造作したこと。360度本を展示できる造りで、空間全体が森の一角のように見えるよう意識しました。
こだわりポイント③「照明」
北欧テイストを打ち出すのに照明の存在も欠かせません。ただ空間を明るくするのではなく、ポイントごとに明るさの緩急をつける演出にこだわりました。イートインスペースのカウンターや3丁目の木のオブジェ、キッチン、テーブル席といったポイントには吊り下げ型のペンダントライトでやさしい印象になるよう工夫しています。また、木のオブジェの照明はシリコン製のLEDなので子どもが触っても危なくないよう配慮しています。
こだわりポイント④「トイレ」
お店にとってトイレも重要なスポットです。女性とお子様が大半を占めるお店だけに、鏡や照明の位置を少し低めに設定して使いやすいよう心がけました。
間取りのプランニングやリノベーションをしたいと考える方へ
お客様の考えていることや実現したいことに、どれだけ共感・理解できるかがプランニングにおける実現力につながっていくと思います。今回でもどんなことがしたいかをできるだけ吸収するために、何度も打合せを重ねました。
もちろん、はっきりとこだわりが見えていない方や、うまく表現できない方もいることと思います。一緒に相談しながら、「これしかできません!」ではなく、「こうしてみてはどうでしょうか?」という提案を繰り返し、最終的にその方だけのオリジナルの空間をつくることができるはずです。
「いずみがもり」はこんなお店!
こだわりの石窯でひとつひとつ丁寧に焼き上げるパンは、毎日粉からつくるこだわりのフルスクラッチ製法。定番から大人気の塩パン、バゲットやサンドイッチなど100種類以上が並びます。また、ただパンを購入するだけではない、パンをさらにおいしく楽しくするための生活提案の場としての楽しみ方ができるのも『いずみがもり』の大きな魅力!
BALMUDA製のトースターでパンをリベイク(焼き直し)したり、店内のインテリアを購入したり、パンに関する様々な本を楽しんだり…。もちろん、ラフラフリノベが手がけたイートインスペースで、くつろぎながらゆったり過ごすのも至福のひと時です♪